○■白隠禅画をよむ―面白うてやがて身にしむその深さ■
2015-06-28


「戯画」にこめられた間テキスト性を読み解く


芳澤勝弘 (著)
発行所: 株式会社ウェッジ
2012年12月31日発行
197ページ

■商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
引喩、暗示、パロディ、語呂合わせ、軸中軸、劇中劇…そして、漫画。「臨済宗中興の祖」と称えられた白隠が、禅画に込めたメッセージ。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
芳澤/勝弘
花園大学国際禅学研究所副所長、教授。専門は禅学、禅宗史。近年は、白隠禅画・墨蹟の調査を主なフィールドワークとする一方、室町時代の禅林画賛の解明に力を入れている。学術的知見に裏打ちされたわかりやすい絵解きには、定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■著者による白隠禅師の説明(9ページ)
江戸時代中期の臨済宗の僧。駿州原の生まれ。名は慧鶴。十五歳で 郷里の松蔭寺で出家。諸国行脚の後、三十一歳、松蔭寺の住職とな る。四十二歳で大悟。以降、各地で説法し、多くの仮名法語を著し、 墨跡・禅画を描いて、大名から庶民に至るすべての人々に時代に即 応した禅を説いた。「臨済宗中興の祖」と称えられる。(9ページ)

■目次
序章
白隠禅師とは 8
白隠禅師の教え 菩提心 10
四弘誓願の実践 13
白隠書画への関心 16
白隠禅画の特徴と意味 18

第一章 白隠漫画
雷神図 24
鳥刺し図 26
毛槍画賛図 32
びゃっこらさ図 35
お福お灸図 37
大文字屋かぼちゃ図 39
蟹払子図 42
蟹鮭問答図 46

第二章 白隠禅画のキャラクター
大道芸をする布袋
・布袋春駒図 51
・豆蔵布袋図 52
・わいわい天王図 53
・すたすた坊主図 55
・辰松布袋図 58
そのほかの布袋像
・布袋坐禅図 60
・布袋提灯釣鐘図 61
・布袋図 64
お多福美人の意味
・お多福女郎図 70
・お多福粉引歌図 71
・お福団子図 74
・布袋吹於福図 75
鍾馗像の意味
・鍾馗図 79
・鍾馗ひるね図 80
・鍾馗図 80
・鍾馗鬼味噌図 81

第三章 文字絵の意味
渡唐天神図 86
人丸図 91

第四章 白隠禅画のモノ
擂鉢みそさざい図 98
切匙みそさざい図 100
盆山図 102
唐碓図 105
茶釜蟹図 110

第五章 富士山と鷲頭山
おふじさん図 116
三保松原富士図 117
一富士二鷹三茄子図 119
富士大名行列図 120
半身達磨図 122
鷲頭山図 128

第六章 軸中軸と劇中劇
福神見温公語図 132
傀儡師図 137
巡礼落書図 142

第七章 方便・からうそ・おもちゃ
長松布袋図 146
布袋携童図 148
小車の翁図 155

第八章 「心」を書きあらわす
鰻のぼり図 164
朝鮮曲馬図 167
猿曳翁図 169
机に向かう観音図 172
十界図 178
芋洗図 183

おわりに─私と白隠
白隠との出会い 188
『白隠禅師自筆刻本集成』の刊行 188
『白隠禅師法語全集』の刊行 193
『白隠禅画墨蹟』の刊行 194
白隠は活火山である 196

■一言:
一見の価値あり。

■書評:
るびりん書林 別館
[■評価 ○]
[日本]
[宗教]

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